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Campagnolo: 75 Years of Cycling Passion by Paolo Facchinetti

ぽちっとな

ぽちっとな

最初のテレビアニメ「鉄腕アトム」を観て育った55年生まれの私にとって、カンパニョーロはやはり特別だ。10代の後半、自転車が大好きになって足しげく通った『本物の』ロードレーサーを扱っている自転車店で、ショーケースのガラスの中に陳列されていたカンパのディレーラーやハブのなんと神々しかったことか。

もちろんそれらは非常に高価で中高生の小遣いで買うことが出来るものではなかったが、当時の自転車店は、フルカンパのロードに乗った裕福なおじさん(といってもたぶん40くらいだったか?)や競輪選手、大学生のお兄さんも始終顔を出す愛好家のたまり場で、ロードの乗り方や手入れの仕方/メンテの方法、部品談義などがただで教えてもらえる格好の自転車教室であり、そうしたオーナーから直にカンパの部品についても教わった。

あの頃の国産自転車部品の多くは臆面も無く海外メーカーのコピー商品だった。見た目はそっくり、でも中身が違った。一見綺麗な仕上げの悪く無さそうなハブもディレーラーも、一年も使えば文字通り「メッキが剥げ」て錆がでたり、軸受けが摩耗してガタが出たり。今では世界に冠たるメイド・イン・ジャパン品質なんて言っているけど、あの頃は誰一人国産の品質を誇る人間なんかいなかった。まだ「舶来」に追いつけ追い越せだった(産業分野によってキャッチアップのスピードに差はあったけど)。「自転車教室」では実際に選手が使ったハブをバラして「ここの摩耗が国産とカンパではこれだけ違う」みたいにライブで実践的な品質評価が聞けたものだった。

現代の中国製品が有名ブランドもののコピーで溢れていることを指して、『だから中国は』駄目だとか嫌いだとかアンチなことを偉そうに吹いて回るネウヨがいるけど、どうせジャパン・アズ・ナンバ−1とか自画自賛した(あー恥ずかしい)時代以降の生まれの物を知らない連中でしょ。日本も同じ道を辿ってきたのだ。

その後、DURA ACEやマイティコンペ、シュパーブ等が発売になって、多少デザイン的にもカンパの猿真似ではない路線を志向するようになったし、日本の自転車部品の品質がぐっと底上げされたのは事実だった。でも、なおカンパとそれ以外のメーカーの品質には歴然と差があったのだよなー。海外部品メーカーの製品の中でもカンパは群を抜いていたから、やっぱりレースの現場にとどまり続けて部品を作ってきたという創業以来の鍛えられかたの差があったのだと思う。

現代のシマノのパーツが精度良好で、耐久性も申し分ないのは頭では理解しているけど、やっぱり私はカンパでなくちゃ嫌なので、こんな本を注文してしまいました。

  1. June 22nd, 2009 at 23:38 | #1

    ソンシーさま、
    やはり年季が違いますね。筋金入りのカンパファンなんですね。すごいです。
    これまでどれぐらいの世代のカンパを使ってこられたんでしょうか。
    今度じっくりカンパ談義を聞かせてください。

  2. みち
    June 23rd, 2009 at 01:28 | #2

    表紙の写真のスーパーレコードがリリースされた頃、自分も渋谷の自転車やさんに入り浸っていました。
    とにかくカンパは憧れで、でもフルセットなんて当然揃えられなくて、なんとかFRディレイラーとWレバーを手に入れてロードにインストールしていました。あの体験があったから、今でも自転車が好きなんだろうなぁ、って思います。

  3. ソンシー
    June 26th, 2009 at 03:25 | #3

    @えるねすと
    @みち

    トゥーリオ・カンパニョーロは自分がレースで辛い思いをしたからクリックリリース機構を発明したんですよね。やっぱり始めに無から有を生み出した(やや大げさ)創造性をリスペクトするわけですよ、おじさんとしては。

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